教育に関する科目って何?(大学院での科目履修について)

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教育に関する科目って何?(大学院での科目履修について)

日本で唯一の看護教員専門のキャリアコンサルタント(国家資格)の森田よしあきです。

看護学校の専任教員の要件のうち、教育に関する科目については以前の記事「教育に関する科目って何?(看護専門学校の教員要件について)」で掲載しました。

本日はその中で大学院で教育に関する科目を履修した場合は科目履修でも良いということについて解説したいと思います。

ここで再度おさらいです。
指導要領には、以下のように規定してあります。

看護師養成所の専任教員となることのできる者は、次のいずれにも該当する者であること。ただし、保健師、助産師又は看護師として指定規則別表3の専門分野の教育内容(以下「専門領域」という。)のうちの一つの業務に3年以上従事した者で、大学において教育に関する科目を履修して卒業したもの又は大学院において教育に関する科目を履修したものは、これにかかわらず専任教員となることができること。

 「看護師等養成所の運営に関する指導要領」より引用

指定規則別表3の専門分野に従事した者といった細かいことは以前の記事「教育に関する科目って何?(看護専門学校の教員要件について)」を参照してください。

今回はあくまで「大学院において教育に関する科目を履修したもの」について解説します。

大学院なら科目履修で大丈夫!?

え、そうなの?科目履修でいいの?って思う方が多いと思いますが、大丈夫です。

ここで指導要領に記載してある文言を比較をしたいと思います。

・大学において教育に関する科目を履修して卒業したもの

・大学院において教育に関する科目を履修したもの

違いがわかりますか?

そうです、唯一違うのは「卒業」があるかないかです。
(大学と大学院が違うというのは無しでお願いします)

ちなみに大学院を卒業?する場合は「卒業」ではなく「修了」という表現になります。
よってもし大学院で履修するのが修士の学位が必要と考えられる場合は、「修了したもの」と表記されなければなりません。

よってこの指導要領に記載してある表記をそのまま理解するのであれば、科目履修で教育に関する科目を履修しても問題ないということになります。

実際に私が某看護学校の開設準備室の時に厚労省(地方厚生局)に照会したところ大学院の場合は科目履修でも問題ないと回答をもらっています。

とは言え「科目履修生と言ったって私は大学は卒業していないから大学院なんて無理だし、、、」と思ったあなた!

必ずしも大卒じゃないと無理と言うことはありません。

専門学校を卒業して看護師としての社会人経験(臨床経験)があれば大学院の科目履修生として履修することが可能だったりします。

実際に科目履修生として教育に関する科目を履修して教員要件を満たした方も沢山います。

具体的にどうしたらいいの?

大学院で科目履修生として教育に関する科目を履修することはわかったけど、具体的にどうすればいいの?大学院だって沢山あるし仕事しながら通うのは難しいのでは?と思うかもしれません。

そういう方にオススメなのは「放送大学の大学院」です。

放送大学の大学院であれば基本的には通信教育での履修なので働きながら履修することが可能です。

また通常は半期(前期:4月~9月、後期:10月~3月)での授業スケジュールなので2科目を履修すれば半年で教員要件を満たすことが出来ます。

ほら、これならできそうじゃないですか?

教員要件を満たしたから全てOKというわけではない!

科目履修なら自分でもいけそうと思った方は多いかと思います。

ただし、1点だけ注意が必要です!

法律上は看護専門学校の教員要件を満たしたことになりますが、それで全く問題ないか、といったらそんなことはないということは理解してください。

どういうことか?

それは、教員要件は満たしているけど、看護教員としての学びは全くできていない、ということです。

一般的な教育に関する科目を履修しただけで、看護教員としての業務(授業案の作り方、看護学校の運営、看護基礎教育の歴史、実際の学生指導、教育実習等)については学んでいない状態であるという認識をしっかり持つ必要があります。

あくまでの看護教員の資格はあるが、看護教員としてはこれからしっかりと自分自身で自己研さんしていかなければならない、ということです。

よく、大学院の科目履修生として教育に関する科目を履修しているので自分は看護教員として問題ないと思っている方がいますか、そのような態度で求人に応募した場合、学校側の評価が非常に低くなります。

「あなた看護教員について何がわかっているの???」と思われているので気をつけましょう。


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